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Channel: 山中温泉のてんこもり
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今日の山中節 二天の橋or茶屋問題を考えてみたの巻 その1

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♪送りおくりましょうか~ 送られましょか~ せめて二天の橋までも~

船頭と湯女との哀情を催す、山中節の代表的な歌詞のひとつであり、今日まで、多くの方に唄われています。
ところが、この歌詞には、別の歌詞が混在するのはご存知でしょうか。



♪送りおくりましょうか~ 送られましょか~ せめて二天の茶屋までも~



一部では、このようにも唄われており、
この、『二天の橋』と『二天の茶屋』の違いが気になり、調べてみました。
と、いう事で、橋or茶屋問題について深く掘り下げてみたいと思います。

まず、
山中節振興会が発刊する山中節歌詞集は ♪せめて二天の橋までも~
と記載されており、こちらが正式な歌詞として広く知れ渡っているのは、ご承知の通り。


では、一部で唄われている ♪せめて二天の茶屋までも~ が、間違いかというと、そうでもないのです。
実際に多くの演者が、”二天の茶屋”と唄い、多くの楽曲が認知されています。

安来節の女王と言われた民謡歌手 黒田幸子は1963年発売の『山中ぶし』(king EB-5154)の中で、
その粘りと豊かな声量で、 ♪せめて二天の茶屋までも~と歌い上げています。

また、大正中期から昭和初期にかけて活躍した俗曲師、山村豊子もまた、そのひとり。
美声で人気を博した彼女は、端唄や小唄など幅広いレパートリーを持っており、
山中節の音源も多く残しています。


そして、秋の風物詩『山中節道中流し』の総合プロデューサー本條秀太郎が1969年に発表した『俚奏楽 雪の山中』(TACHIBANATACD0005)
この中でも、♪せめて二天の茶屋までも~ と唄っているのです。

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って事で、この話はまだまだ続きます。




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